社長ブログ

研修 Archive

思い込みに気づくこと

先日、ある人事コンサルの方と打ち合わせをしている時のことです。

私が日本では目標管理制度が導入されるのは普通だと思っていたことや、コーチングはすでにほとんどの企業に浸透していると思っていたことに対して、「少し違和感がある」と指摘を受けました。コンサルの方から言われたのは、「目標管理やコーチングというのはこの業界にいる我々にとっては当たり前の言葉であるが、コーチングなどはほとんどの管理職が出来ていないのではないか」とご指摘を受けました。

言われてみればその通りで、コーチングは多くの管理職は一度や二度は研修を受けたことがあっても、それが現場で活かされているかというと、そうではないと思います。私にとってはコーチングの研修依頼が減ってきているので、すでに多くの企業で浸透していると思い込んでいたのですが、浸透しているのではなく、コーチング研修が一時もてはやされただけでいわゆる「コーチング研修」のブームが落ち着いたに過ぎないのだと思います。

コーチングの研修を一回受けただけで、それを活かして本当に部下が成長しているかと言えば決してそうではありませんので、本当の意味でコーチングの研修は今後求められてくるのだと思います。私のように研修の依頼が減ったから定着したのではなく、単にブームが落ち着いただけだとも言えるでしょう。研修の業界にいると、このような思い込みをすることがあるので気を付けなければいけません。

よく人材育成のご担当者から、「最近何か面白い研修ネタはないですか」と聞かれるのですが、「新しい」や「面白い」からというのは、一過性のブームに飛びついているのであり、本当の意味でそれが必要とされているのかをよく考えないといけません。

私に大きな気づきを与えていただいた人事コンサルタント(超有名人です)に感謝です。

 

新入社員研修の季節

新年度が始まり、新しいスーツに身を包んだ新入社員を見かける季節になりました。私も毎年この時期は新入社員研修や、新入社員を受け入れる先輩社員のためのOJT研修、さらには新任管理職のかたの研修などでゴールデンウイークまでフル稼働が続きます。4月第1週が終わりましたが、これまでの感想は、やはり言われなと動けない人が多いということです。特にグループワークの時間は講師から時間を設定してワークに入りますが、誰も時間管理をせず講師から言われてはじめて時間の経過に気づきます。時間管理は各自でお願いしますと言ってもほとんどの人が出来ないというのは恐らくこれまでそういう環境に育ってきたからだと思います。人から言われて時間が経過したことに気づくのではなく、自分で時間の経過を計るのはタイムマネジメントの基本ですが、その意識が欠如している人が圧倒的に多かったので、時間に対する意識付けは常日頃から意識付けする必要があります。

写真は万博公園のものです。万博公園の中でウォークラリーというアクティビティを活用した研修は2時間以上も歩き続けますので、相当疲れますがグループのコミュニケーション、チームビルディング、思考力、意思決定力などを養う活気的なワークです。万博公園内でのワークは季節的にも桜や花で鮮やかで皆さん楽しみながら取り組んで頂けました。

万博1

 

万博2

レジリエンスを高める

本日、レジリエンス認定トレーナーの講座が終わりました。東京で計7日にわたる講座を受講してきました。

レジリエンスと言えば聞きなれない言葉ですが、「立ち直る力」や「回復力」などと定義されます。周知の通り、多くの企業ではメンタル不調の問題が経営の課題として取りあげられています。効率経営や利益偏重経営が重視され過ぎた結果、どこかにしわ寄せが出るのも当然だと思います。そのような企業では人間関係や仕事からくるストレスに対して適応できない人も多くいます。

レジリエンス認定講師の講座を受けたのは、厳しい経営環境や多忙な業務の中でたとえ落ち込んだり、精神的に苦痛にあったとしても、それを克服するためのスキルを多くの方に提供したいと思うようになったからです。研修でレジエンスのエッセンスも取り入れていきたいと思います。

 

自分に気づく

先日は大手企業の工場で現場の作業リーダーに対する研修を実施しました。

参加者の皆様には職場における問題を整理しておくことを事前課題としてお願いしておりました。

そして提出した中の一人が直属の上司が問題であると痛烈に批判していたのです。研修の中でこの事前課題を取りあげるのはよくないのではないかと人事の方と相談しましたが、結果として包み隠さず取り上げ、研修の中で対処することとしました。

研修では現場リーダーとしてどのようなリーダーシップが必要であるか、職場のコミュニケーションはどうあるべきか、問題をどのようにとらえてどのように解決すべきかという非常に盛りだくさんの内容となりました。

そして最後の発表では上司を痛烈に批判していた方が、もともと人の価値観は違うものであり、上司と共通の認識を持つことが必要であることを理解しました。今までの私は自分の考えを押し付けることばかり考えていたので自分の間違いに気づきましたと発表されました。

その場にいた人事のご担当者や役員からはまさか研修こんな発言が出るとは思っていなかったとびっくりされましたが、正直私もびっくりしました。でも、たった一日の研修でこのようなコメントが出るのは本当にうれしく、講師冥利につきる日となりました。

2年間のロングラン研修

私がお手伝いしている企業の中に毎月1回定期的に研修を実施されている会社があります。しかも2年間続けてきました。中小企業ですが、優良企業で積極的に若手人材を採用し成長しています。経営者とお話しをしていて思うのは、従業員に対する深い愛情が素晴らしいということです。人に対する投資を惜しまずに、私の研修以外も英語研修などを積極的にされてます。人数が増えてきたので、来年からは階層を二つに分けて研修をするということで、本日は全体研修最後の日となりました。

私も2年間ご一緒してきましたので、皆様の成長を目の当たりにしてきました。入社時は大人しくて線の細い新入社員が研修内容をスポンジのように吸収し、見違えるように成長された方もいれば、ずっと大人しくで心配だった若手社員も見違えるように立派に人前で話しが出来るようになりました。今日の最後は成果発表として全員にプレゼンテーションをしてもらったのですが、これまで人の目を見て話すことも出来なかった女性の若手社員の方が、用意した原稿を机の上に置き、何も見ずに堂々と立派にプレゼンをされた姿はとても嬉しく思いました。

その他の若手社員の皆様も着実に成長され、感動の涙のシーンも多々あったのが印象的でした。これもひとえに2年間毎月研修をされてきた経営者の「人材の成長がなければ会社は成長しない」という教育哲学のおかげだと思います。こんなことを言えば叱られるのですが、毎回研修に同席され、自らも受講生に対して意見をされてきた経営者ご自身もこの2年間で変わられたと感じました。人を育成することで自らも成長するという良い事例だと思います。

この会社では来年以降も毎月研修が続きます。私のスケジュールもすでに1年先まで予約をされました。今後の皆様の成長が楽しみです。

大人数での研修はどこまで出来るか

先日、はじめて経験する研修が終わりました。

何がはじめてかと言いますと、その人数と拠点です。

研修のメイン会場が約80名、サブ会場が約50名という総勢130名の研修です。

2会場をテレビ会議でつなぐのですが、単なる講演形式ではなくゲーム演習を2つ交えるというものでした。

研修の効果などを考慮すると明らかに無理なのですが、お客様のご意向もあり、強行(?)しました。

メイン会場ではサブでアシスタントを2名つけ、サブ会場では1名という体制としました。

さすがにサブ会場の様子は伝わってこないのですが、結果としては何とか終わりました。

一番心配していた研修の気づきもあり、多くの方が自分の仕事に対する姿勢に新たな発見を見出して頂きました。

このような経験はおそらく最初で最後だと思いますが、やれば出来ると思いました。

人材育成のゴールを明確にする

「人材育成はどんな人材に育てたいかゴールを明確にする」というのは当然のことですが、実際に企業に入って仕事をしていると多くの企業がゴールが明確でなかったり、ゴールがあっても知っているのは担当者だけということがあります。

昨年から手掛けてきた大型の人材育成プロジェクトがいくつか終わりを迎えるのですが、まさしくこのような状況に直面します。中堅社員や管理職を対象に、問題解決・マーケティング・経営戦略などのいくつかの研修を実施し、様々な課題をこなしながら、最後は経営陣に対するプレゼンテーションで成果報告を行うのですが、その時にいかにゴールが共有されていないかが良く分かります。成果発表会には社長をはじめとする経営陣が並び、受講生は緊張しながらも立派に発表をします。ところが発表が終わると、経営陣から厳ししいコメントが飛んできて、受講生が委縮してしまいます。例えば、経営企画担当役員からは、「数字の根拠を示せ」「君の言うキャッシュフローの意味は何だ」と細かい質問が飛んできますし、人事の担当役員からは「それを実行したら組合対応はどうなるのか」という質問まで飛んできます。各役員は「してやったり」と、表情は得意気なのですが、私はこのような役員の方々を見ると、その会社のことが心配になります。なぜならば、役員から出てくる質問のレベルは、そもそも受講生に求められていないことが多いからです。社員教育は階層に応じた目標、つまり、せめてこのレベルにはなって欲しいという姿が階層ごとにあります。成果発表会ではその階層に求められるレベルになっているかを経営陣が評価しなければならないのですが、そもそも、その目標を経営陣が全く知らないため、自分勝手な期待水準を成果発表会で述べられます。これは人材育成のゴールを明確にしていない経営陣側に問題があるか、経営陣にゴールを伝えていない人事の担当者側の問題が考えられます。これでは長期にわたって研修や課題に取り組んできた受講生が気の毒になってしまいます。

当然のことですが、責任の一旦は私にもあります。私のようなコンサルタントの場合、直接お話をするのは人事のご担当者が多いのですが、目的やゴールを明確にして、経営陣との連携も十分にとるよう促さないといけません。年々社員教育のご相談が多くなってきていますので、この点を改めて私自身にも言い聞かせたいと思います。

新入社員教育に忘れてはならない重要ポイント

まもなく希望に満ち溢れたフレッシュな新入社員が入ってくる季節となりました。彼らを見ていると、自分が入社した頃を思い出される方も多いと思います。せっかく採用した貴重な戦力が会社の中で躓かないように、会社としての教育のあり方についてポイントをまとめ、私の古巣SMBCコンサルティングのネットプレスに投稿しています。主なポイントは、1.「導入研修だけではなく、将来どうなって欲しいかを明確にした、継続的な教育体系を構築する」2.「新入社員を教育する先輩社員に、後輩育成の心構えと育成方法を学ぶ機会を作る」の2点です。今なら1か月間は会員企業でなくても閲覧できますので、詳細はSMBCコンサルティングのホームページでご覧ください。

http://www.smbc-consulting.co.jp/company/businesswatch/press/

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マネージャー育成を科学する

東京大学の中原先生の講演をお聞きしました。これまでずっとタイミングが

合わず、今日がはじめてです。私の恩師の金井先生と共著も出され、書籍で

しか接することがなかったので、今さらながらですが何とか実現しました。

企業の人材育成がご専門だけあり、ご講演内容、話し方などとても素晴らしい

です。(私が言うのも失礼ですが。)

人材育成の世界ではマネージャー教育が一大トピックスですが、中原先生は

仮説としてマネージャーになることが難しい理由を3つあげられました。

1.「突然化」組織のフラット化によりマネジメントの学習機会が喪失し、

昇進が瞬間にやってくる。

2.「多様化」職場のダイバーシティが高まり、それへの対処が難しい。

3.「役割化」成果を求める風潮の中で課長が“ポジション”から“役割化”し

つつある。

そして、マネージャー育成の3つのポイントをあげられました。

1.マネージャー育成は入社直後から始まっているので、全社規模のことを

させたり、管理職の代行経験を持たせること。

2.マネージャーとしての出発は「弱さ」からはじまる。マネージャーに

なったら当初は底知れぬ不安や課題を抱えるので、それらに対応すること。

3.業務経験の内省が必要。マネージャーは孤独になりやすいが、孤独な

マネージャーほど成果が出ないので、折に触れて内省の支援をする。

最後にマネージャーへの移行を支援することが重要であり、そのために3つ

のポイントをあげられました。

1.組織・制度を変革することでマネージャーの仕事に専念し易い環境をつくる。

2.方針とツールの提供。例えば、OJTなどに慣れ親しんでいる人など少ない

ので、OJTマニュアルなどを提供するのも一例である。

3.場の創造。例えば、トップと対話の場をつくるなど。

以上が主なご講演内容でした。書籍では「人材育成を科学する」を標ぼう

している中原先生だけあって定量分析の記述がかなり多いのですが、ご講演

では私達にも分かりやすいようにお話くださいました。

その他にも私が困っていたことにズバリのお話もあり、早速業務に活かして

いきたいと思います。

 

人の成長にコミットする

本日、大手メーカーの中堅社員の教育コンサルの大詰めの打ち合わせでした。

担当の部長は本当に熱い人で、真剣さが伝わってきます。

ビジネスをしていると熱い人に多く出会いますが、この方は本当に熱い方でした。

私に対する要求レベルも中途半端ではなく、かなり高い要求をされます。

本日の打ち合わせでは、その会社の経営方針の発表会があり、その内容についても

説明がありました。その中で担当者も全社員の前で発表をされたのですが、

担当者曰く、「久保田さん、今日私は全社員の前でコミットしてきました。」

私:「何をコミットしたのですか?」

担当者:「今年のプロジェクトを通じて成果が出なかったら会社を辞めると宣言しました。」

私:「え、、、辞めるのですか。」

担当者:「はい、コミットしなければ、意味がありません。」

私:「ということは、私の任務は極めて重大ですね。」

担当者:「はい、ですからよろしくお願い致します。」

私は一瞬耳を疑いましたが、その真剣さに圧倒されました。

本プロジェクトの重要さを実感すると共に、「結果を出さなければ」と自分に

対する重圧も感じます。

でも、このように人と人が真剣にぶつかり、コミットするということの

意味を改めて感じました。

私は何にコミットしているのか、、、改めて自分に問いたいと思います。