社長ブログ

2013-04

企業再生時の経営者のあり方

経営共創基盤の冨山和彦さんの講義を聞く機会を頂きました。

死に瀕した企業を再生するときの経営者はどうあるべきか、

平時の経営とは何が違うのかを自ら携わってこられた実例など

を交えて日本の経営者が学ぶべき教訓、マネジメントリーダー

シップの本質を考えさせられました。

有名なカネボウの再生にも関わってこられたので、私としては

我が身のように感じて聞き入ってしまいました。

その中で印象に残っているのは「財務リストラは決めれば誰でも

出来るが、その後の戦略実行は実施の過程で必ず計画通りには

進まずゆがんで行くものである。それを乗り越えてこそ合理的

な戦略になるのであり、環境が悪くなった時のほうがストイック

に頑張れるものだ。」というお話です。

資産売却、事業中止、人員削減などは決まれば誰でも実施できる

が、戦略は描いても誰でも実施できるものではないというのは

どの企業でも経験しているのではないでしょうか。マネジメント

サイクルを回しながら、常に環境に対応していくことが重要です。

また、私が一番感銘を受けたお話は、「成長をつかむためには

今持っているものを捨てなければいけない。」というお話です。

今現在、手に何かを持っていたら、手がふさがっているので

何もつかむことはできませんが、新しい何かをつかむためには

現在手に持っているものを手放さないと、つかもうと思っても

つかめないというのは本当にごもっともです。

私もあれやこれやと手を出し、捨てきれずに抱え込むタイプです

が、成長するためには何かを捨てなければいけません。

しかし経営者となると、なかなか捨てるモノを見つけて実行する

ことが出来ないのかもしれませんが、その間にさらに経営が

悪化していくのだと思います。捨てるものを見極めることと、

見極めたら実施することが今経営に苦しんでいる企業に共通

して言えるのでしょう。

人の成長にコミットする

本日、大手メーカーの中堅社員の教育コンサルの大詰めの打ち合わせでした。

担当の部長は本当に熱い人で、真剣さが伝わってきます。

ビジネスをしていると熱い人に多く出会いますが、この方は本当に熱い方でした。

私に対する要求レベルも中途半端ではなく、かなり高い要求をされます。

本日の打ち合わせでは、その会社の経営方針の発表会があり、その内容についても

説明がありました。その中で担当者も全社員の前で発表をされたのですが、

担当者曰く、「久保田さん、今日私は全社員の前でコミットしてきました。」

私:「何をコミットしたのですか?」

担当者:「今年のプロジェクトを通じて成果が出なかったら会社を辞めると宣言しました。」

私:「え、、、辞めるのですか。」

担当者:「はい、コミットしなければ、意味がありません。」

私:「ということは、私の任務は極めて重大ですね。」

担当者:「はい、ですからよろしくお願い致します。」

私は一瞬耳を疑いましたが、その真剣さに圧倒されました。

本プロジェクトの重要さを実感すると共に、「結果を出さなければ」と自分に

対する重圧も感じます。

でも、このように人と人が真剣にぶつかり、コミットするということの

意味を改めて感じました。

私は何にコミットしているのか、、、改めて自分に問いたいと思います。

事業再生をする側とされる側

先日、大学卒業後に働いたカネボウの同期と何年かぶりに会うことが出来ました。

カネボウは産業再生機構の傘下で解体され、化粧品は花王に買収されてそのまま

カネボウ化粧品として営業していますが、その他の事業は廃業か売却となりました。

化粧品以外の事業部はクラシエという社名になり、カネボウ化粧品との関係も

無くなってしまいました。

私の同期の1人は経営企画室で大改革の渦中を生き残ってきました。偶然ですが、

大学院の講義で産業再生機構にいた冨山和彦さんの経営共創基盤による授業が

あり、カネボウの事業再生がケースとして取り上げられた直後でした。

私の同期によると、当時は多くの事業が従業員ごと様々な会社に売却され、

明日は我が身でほとんどの社員が覚悟をしていたそうです。他の会社に売却を

されても売却された事業自体が買収側の会社でも低迷して足を引っ張り、結局は

買収した会社で事業が縮小されリストラされた者もいます。

事業再生を果たした側から見ると、とても素晴らしい再建ストーリーに見えます

が、再建される側の従業員から見たストーリーは全く違ったものになります。

やはり、会社はこうなる前に何とか手を打たなければいけないと考えると、問題

を先送りし続けてきた旧カネボウの経営陣の責任は重いと思います。

 

新入社員研修

4月に入るとあちこちで新しいスーツに身を包んだ新入社員の方を見かけます。

当社にとってもこの時期は新入社員研修でフル稼働です。やる気に満ち溢れた人、

緊張した面持ちの人など様々な方と出会うこの時期はこちらも爽やかな気分にな

ります。

新入社員研修では意識改革、ビジネスマナー、仕事の進め方などを講義と演習で

進めていきます。最初は緊張していた新入社員の皆さんも次第に雰囲気に慣れ、

楽しい研修になりますが、時にはピリッとさせる瞬間も必要です。

神戸大学大学院の講義で株式会社ミスミの三枝さんがゲスト講師でお話をされた時、

「それでもMBAか!こんなことも知らずに恥と思え。」と檄を飛ばされたことを

思い出します。時には檄を飛ばすメリハリの利いた講義で私自身の意識変容ができ

たと思います。

私も新入社員研修では受講生の受講姿勢に応じて、時には檄を飛ばすこともあります。

私からの檄が新入社員の皆さんの良い刺激になり、後から振り返った時に「あの時の

研修で意識が変わったなあ。」と思ってもらえるようになれば講師としてはとても

嬉しいです。

さあ、すでに4月も第1週が終わります。私自身も改めて自分自身に気合いを入れて

頑張りたいと思います。